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岡山県がBA・5対策強化宣言へ 病床使用率50%超で方針固める

岡山県庁

 岡山県は3日、新型コロナウイルス流行「第7波」の急拡大に伴い政府が新設した「BA・5対策強化宣言」を出す方針を固めた。県内の病床使用率が目安とされる50%を超え、医療逼迫(ひっぱく)の懸念が高まったと判断した。重症化リスクの高い高齢者らへの外出自粛要請が軸になる見通しで、早ければ5日にも発令する。

 県内ではオミクロン株の派生型BA・5への置き換わりを背景に6月末から新規感染者が急増。病床使用率は2日午後5時現在で53・8%(速報値)に達し、第7波では初めて50%を上回った。人の移動が活発化する盆期間を控え、さらなる感染拡大は不可避とみて発令に踏み切る。

 関係者によると、県は強化宣言に基づく協力要請として、高齢者や基礎疾患のある人、その同居家族に対し、混雑した場所への外出を控えるよう求める。これに加え、重症化を防ぐワクチンの早期接種、事業者のテレワーク推進などを盛り込む一方、飲食店の営業時間短縮といった一律の行動制限は含めない見込みだ。要請期間は今月末までの方向で調整している。

 県幹部の一人は3日の取材に対し「(感染拡大を抑え込む)カードを切るべき時期だと判断した。感染拡大を防いで医療提供体制を守り、社会経済活動との両立を維持する」と話した。

 強化宣言は2日以降、全国で発令が相次ぎ、中四国では香川県などが検討を進めている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2022年08月04日 更新)

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