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腫瘍摘出 カンボジア人男児退院 岡山医療センターで手術

会見に臨むチャンテット君(手前右から2人目)と父のチャントゥーンさん(右)ら

 胸のがんを患い、国立病院機構岡山医療センター(岡山市北区田益)で手術を受けたカンボジア人の男の子トゥン・チャンテット君(8)が28日、退院した。

 院内で会見したチャンテット君は日本語で「ありがとう」と笑顔を見せ、「帰国したら学校に行きたい」と元気に話した。同席した父のポーン・チャントゥーンさん(31)は「成功するか心配だった。無事に終わり、うれしい」とほっとした様子だった。

 チャンテット君は1月にカンボジアの病院でがんが見つかったが、治療には高度な医療設備や複数の専門科との連携が必要だったため、NPO法人・ジャパンハート(東京)の仲介で来日し、同医療センターに転院、7日に手術した。腫瘍(しゅよう)は全て摘出し、経過は良好で、再発のリスクも低いという。

 帰国後は現地の病院に入院し、化学療法を続ける予定。執刀医の中原康雄小児外科医長は「9時間に及ぶ難しい手術だった。大きな合併症や出血もなく終わって安心している」と話した。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2022年09月28日 更新)

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