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井原市民病院に産科専門医派遣 11月から岡山大、小児救急医も

井原市民病院

 岡山大は11月から、井原市の寄付金を基にした寄付講座を設け、産科、救急科を休診している井原市民病院(同市井原町)に、専門医2人を週1回派遣する。産婦人科と小児救急の専門医で、診療の傍ら、周産期(妊娠22週目から出生後7日未満)、小児救急に携わる地域の医療従事者の育成にも取り組む。

 産科の診療は毎週金曜午前9~11時半、午後1~3時。34週目までの妊婦健診などを行う。分娩(ぶんべん)は対応しない。小児救急は毎週金曜午前8時半~翌午前8時半で急患に備える。

 同市によると、市内の年間出生数は近年、180人程度で推移し、ピークだった1970年代(約500人)の半数以下。採算性の問題などで20年ほど前から市内に産科はないという。

 妊婦は笠岡、福山市などの医療機関に通わざるを得ないため、井原市が岡山大に協力を依頼した。市は2022年度予算に事業費930万円を計上。寄付講座の設置は5年間で、25日に協定を結ぶ。

 研修医の受け入れや育成のほか、地域の医療従事者を対象にした研修も行い、人材養成プログラムも開発する。同大は「若い世代が安心して子育てできる環境を整えたい」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2022年10月20日 更新)

タグ: お産岡山大学病院

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