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年末年始 発熱外来487カ所確保 県、軽症者は自己検査 自宅療養を

 新型コロナウイルスの流行「第8波」の感染拡大、インフルエンザとの同時流行が懸念される中、医療機関の診療体制が手薄になる年末年始(29日~来年1月3日)に発熱やせきなどの症状が出た場合はどうすればいいのか。岡山県は28日までに、期間中に利用できる発熱外来を前年6割増の延べ487カ所確保した上で、外来が逼迫(ひっぱく)する恐れから、若者ら重症化リスクが低い軽症者に対し、キットによる自己検査や自宅療養を求めている。

 県は、県内の発熱外来(計655カ所)に年末年始の診療・検査を依頼、前年同期(延べ300カ所)を上回る協力を得た。内訳は29日172カ所、30日105カ所、31日53カ所、1日51カ所、2日49カ所、3日57カ所。対応する医療機関のリストは県のホームページ(HP)で確認できる。

 県は診療体制を強化する一方、外来の逼迫を回避するため、あらかじめ抗原検査キットと解熱鎮痛薬を自宅に用意し、重症化リスクの低い軽症者は受診を控えて自宅療養するよう呼びかける。陽性の際は、医師がオンラインで確定診断する「陽性者診断センター」に自身で連絡してもらう。対象は13~64歳で、県のHPを通じて連絡できる。

 受診を希望する人は、かかりつけ医に電話で相談するか、対応可能な発熱外来に直接連絡する。受診するかの判断は、県の一般相談窓口、岡山市受診相談センター、倉敷市受診相談センターに相談でき、最寄りの発熱外来を案内してもらうことも可能という。

 自宅療養中に体調が悪化した場合は、県、岡山市、倉敷市がそれぞれ設ける自宅療養サポートセンターへ。事前に電子申請で名前や住所などの情報を登録しておくと円滑に対応できるとしている。

 県新型コロナ対策室の森隆之室長は「多くの医療機関に協力してもらったが、それでも発熱外来が逼迫する可能性がある。感染対策の徹底と、医療への負荷軽減につながる行動を心がけてほしい」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2022年12月28日 更新)

タグ: 感染症

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