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岡山大学病院質問コーナー 広報誌「move on Vol.22」から

上の前歯のデンタルX線写真

 岡山大学病院の医師や看護師らが、治療などに関する質問に答える。同病院の広報誌「move on Vol.22」(2023年2月発行)の転載。

「コロナ回復後の生活で気を付けることはありますか?」

 感染対策に気をつけていたのにコロナにかかってしまったという人も多いと思いますが、コロナから回復後、倦怠感や頭痛、胸が苦しい感じがする、よく眠れないなどの症状が続く場合は、「コロナ後遺症(正式には罹患後症状と言います)」が疑われます。体調が良くないときは、仕事や学校生活では無理をせず、しっかり休むことが大事です。また日頃から、水分や栄養素をバランス良くとり、睡眠・覚醒などの日内リズムを整え、規則正しい生活を心がけて、体力をできるだけ保っておくことが、感染予防にも後遺症への対策としても重要です。(総合内科・総合診療科 大塚文男)

「甲状腺の病気はどんなものがありますか?」

 甲状腺は甲状腺ホルモンを分泌する臓器です。ホルモンが多すぎたり少なすぎたりすると症状が出ます(亢進症:発熱、手の震えなど、低下症:全身倦怠など)。その原因は炎症や自己抗体など様々で、腫瘍ができることもあります。その多くは良性です。また甲状腺がんは非常に予後の良いがんですが、一部ものすごく悪いタイプ(未分化がん)や遺伝が関連したものがあります(髄様がん)。採血や超音波で検査できますので、気になる症状があればいつでもご相談ください。(乳腺・内分泌外科 枝園忠彦)

「お口の中にもX線やCT、エコーはできますか?」

 歯科用X線フィルムを口腔内に挿入し、顔面からX線を照射して撮影する方法があり、デンタルX線撮影法と言います。歯科用CTは歯科に特化したCT装置でコーンビームCTとも呼ばれています。歯や顎の骨を3次元的に観察・診断することを可能とした検査であり、座った状態で口腔外から撮影します。舌や頬などの口の中に病変がある場合はプローブという装置を直接患部の表面に当て、超音波検査(エコー検査)をすることもあります。(歯科放射線科部門 久富美紀)
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2023年02月24日 更新)

タグ: 岡山大学病院

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