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医療的ケア児 短期入所や預かりを 家族のニーズ、岡山県が調査

 岡山県は、人工呼吸器の装着やたんの吸引といった医療行為が必要な医療的ケア児の家族を対象に行った医療福祉サービスに関するニーズ調査の結果をまとめた。日々の介助からの疲労回復を図るため、子どもたちの短期入所や一時預かりのサービス拡充を望んでいることが分かった。

 調査は昨年11月~今年1月、県内の医療機関をかかりつけにしている医療的ケア児約360人の家族に対して実施。約3割に当たる105人から回答を得た。

 今後利用したいサービス(複数回答)は、医療処置を受けることができ宿泊も可能な短期入所が37人、比較的障害の軽い人を対象にした日帰りの日中一時支援が30人、訪問看護20人、訪問リハビリ19人など。

 1年間のうちに実際に利用したサービス(同)については、訪問看護が64人、訪問リハビリが58人いたのに対し、日中一時支援は30人、短期入所は22人しかいなかった。両サービスは介助者の休息のために病院や障害者支援施設などに併設されることが多いが、ニーズの割に開設が少ないとみられる。自由記述でも「施設を増やしてほしい」といった声が多く寄せられた。

 また、看護による疲れが「ある」と答えたのは97人で、「ない」としたのはわずか8人だった。主な看護・付き添い者は母親が100人と95%を占めた。

 県障害福祉課は「ほとんどの家族が疲労感を抱えながら介助している実態がよく分かった。子どもたちを預かる施設の開設を社会福祉法人や病院などに働きかけていく」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2023年05月08日 更新)

タグ: 福祉子供

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