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脳脊髄液減少症に理解を 岡山・広島で家族会 浅口出身、田中さんら立ち上げ

 交通事故などの強い衝撃で脳脊髄(せきずい)液が慢性的に漏れ続け、頭痛や記憶障害、不眠などを引き起こす「脳脊髄液減少症」の理解に向け、浅口市出身の患者・田中俊二さん(41)=姫路市在住=が中心となって五月、岡山、広島県在住者らを対象にした患者家族会を立ち上げる。患者の社会復帰を目標に、治療やリハビリテーションの充実を行政などに呼び掛けていく。

 田中さんらはこれまで「岡山県家族会」として活動してきたが、三月下旬の県議会本会議で同症に対する診断、治療法の確立などを求める意見書案が可決されたことから、発展解散。新たに「広島県・岡山県 脳脊髄液減少症患者家族会」を結成する。

 同症の症状は周囲に理解されにくく、有効とされる患者の血液を腰椎(ようつい)に注射、凝固作用で漏れを止める「ブラッドパッチ」という治療法が保険適用でないため患者の負担は大きい。田中さんは「病気は徐々に認知されつつあるが、患者や家族がもっと声を上げる必要がある」とし、病気についての勉強会や医師らとの連携で、治療推進や支援体制の整備を求めていく。

 設立総会は五月六日午後一時から、浅口市鴨方町鴨方の中央公民館で開催。患者や家族をはじめ、社会保険労務士や行政書士、弁護士らの参加も呼び掛けており、希望者は住所、氏名、連絡先などを明記し、三十日(必着)までに〒670―8799、姫路郵便局私書箱71号、「広島県・岡山県 脳脊髄液減少症患者家族会」。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2006年04月15日 更新)

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