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ソーシャルメディアで禁煙呼び掛け 岡山済生会総合病院の川井医師

禁煙の効果について話す川井医師

 5月31日は「世界禁煙デー」。「禁煙センセイ」こと岡山済生会総合病院(岡山市北区伊福町)のがん化学療法センター長で禁煙外来を担当する川井治之医師(46)は、フェイスブックやツイッターなどのソーシャルメディアを通して、喫煙の害や禁煙によるメリットを呼び掛けている。

 「たばこをやめると、年間15万円浮きます」「仕事のストレスはがんのリスクを高めません」-。研究論文や調査データ、新聞や本などの情報を、興味を持ってもらいやすいような見出しをつけてほぼ毎日発信している。

 専門は抗がん剤治療。多くの肺がん患者が、治療のかいなく亡くなる姿を見てきた。「主な原因であるたばこの害を取り除かなければ」と講演会で熱弁をふるっても、聴講者のほとんどが非喫煙者というケースもあり、もどかしさを感じていた。

 そこで3年前、注目したのがソーシャルメディア。ツイッターやフェイスブックなどに禁煙関連情報を流し、リツイートやシェアによる拡散を期待。同じ情報を複数のブログに自動転送することで、今では最大「のべ十数万人」(川井医師)に伝わる“禁煙啓発システム”ができ、学会でも発表した。

 ブログには「おかげでやめられました」とのうれしい投稿も。川井医師は「ソーシャルメディアやブログがようやく啓発ツールとして使える段階まで来た。正しい情報を繰り返し流すことで、タバコへの心理的依存をなくしたい」と話している。

 アドレスは、フェイスブックページ(https://www.facebook.com/kinen.sensei)、ツイッター(https://twitter.com/smoke_free_way)。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2013年05月30日 更新)

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