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薬膳中華がゆ 土鍋使って香り高く

 薬膳とは、食事を通じた心身の健康保持を目的に、中国の伝統医学をもとにした理論で作る料理のこと。食材が持つ効能を理解し、目的に応じて組み合わせや調理法を考えて作ります。消化が良くさまざまな食材と合わせやすいおかゆは、薬膳の代表格といえます。

 今回おかゆに添えるハスの実、クコの実、松の実は、中国で古くから健康食材として重宝されてきたもの。それぞれ滋養強壮や内臓機能の改善、利尿作用などの働きが期待できるとされています。

 おかゆを炊くときには、ぜひ土鍋を使ってみてください。ステンレスなどの鍋で作ると、べちゃべちゃとした粘りの強いおかゆになりがち。かゆは漢字で「粥」と書きますが、土鍋は熱がゆっくりと伝わり遠赤外線効果もあるので、米が弓のようにしなり、ほどよい粘りでおいしく仕上がるのです。

 寒い時期には体を芯からぽかぽかと温め、食欲が落ちた夏には疲れた胃腸を癒やしてくれます。シンプルな食材と味付けなので、ごま油は良質なものを使ってください。「病人食」や「粗食」のイメージを吹き飛ばす、香り高く満足感のあるおかゆです。


<材料>(5人分)

白米1カップ、ごま油½カップ、水1.6リットル、塩小さじ½、ハスの実、クコの実、松の実、三つ葉、ごま塩各適量

<作り方>

(1)白米、ごま油、水、塩を土鍋に入れて強火にし、沸騰後は中火にして40分ほど炊く

(2)ハスの実をゆでておく。クコの実は水で戻す

(3)土鍋に水分がなくなった場合は、差し水をする

(4)炊き上がったおかゆにハスの実、クコの実、松の実、刻んだ三つ葉、ごま塩を乗せて食べる
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2014年03月04日 更新)

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