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苦痛ない大腸内視鏡検査受診を

名誉院長・内視鏡センター長
瀧上 隆夫
1978年に岡山大医学部卒業後、チクバ外科・胃腸科・肛門科病院勤務。ニューヨーク、ロンドンでの研修を経て2000年から院長。18年11月、名誉院長・内視鏡センター長に就任した。

 近年、大腸がんやポリープなどの大腸疾患の増加に伴い、診断・治療において大腸内視鏡検査は必須になってきました。以前は苦痛も大きく、時間がかかるため敬遠されていましたが、30年前にニューヨーク在住の新谷弘実医師が新手法を発表して以来、検査法が一変しました。検査前に沈静・鎮痛剤を使用するので苦痛が少なく、数分で終わり、安全で確実に観察できるようになりました。

 現在では機器の進歩によって病変部の詳細な観察が可能になりました。治療においても普通のポリープは安全に切除でき、早期がんの場合は粘膜を切除し、内視鏡的治療のみで完治する場合もあります。大腸にはまだコンセンサスが得られていませんが、大腸粘膜を切開剥離し病変部を一括切除するという技術も普及しつつあります。

 大腸の検査・治療は恥ずかしい、苦痛が大きいというイメージがあり、受診の機会を遅らせています。大腸がんは早期に発見し、治療すればまず治ります。自己診断ではなく、専門医による大腸検査をお受けになることをお勧めします。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2015年10月18日 更新)

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