文字 

この町であなたと生きる岡山市立市民病院

理事長
松本 健五
1977年岡山大学医学部を卒業後、同学部助教授を経て2001年から岡山市立市民病院へ。2003年から院長、2014年から地方独立行政法人岡山市立総合医療センター理事長兼任。2023年4月より理事長専任。日本脳神経外科学会専門医・指導医、日本脳卒中学会専門医、岡山大学医学部医学科臨床教授。

 当院は、1936年に45床の病院としてスタートし、約80年間にわたって、自治体病院として市民の皆さんが求める高度な医療を提供してきました。2015年には岡山駅から一駅の北長瀬駅に直結したアクセスしやすい場所に新築移転し、病床数400床を有する自治体病院として岡山市とその近郊の方々の健康を守るために日々診療を行っています。「市民に必要とされる病院とは何か」を常に考え、地域に必要な医療を公平、公正に提供することが市民病院の使命だと考えています。

 市民病院が市民の皆さんに期待されている役割は、主に「救急医療」「教育・人材育成」「災害対応」、それらの機能に加えて保健・医療・福祉の連携です。優れた他の医療機関等と役割分担を行い、更なる地域医療のネットワークの構築を目指しています。

 市民からの要望である「断らない救急」を実現すべく、24時間365日すべての救急患者を受け入れる救急センターでは、救急車応需率97%(2016年度)以上を維持しながら、どのような症状でも安心して受診できる岡山ERを実践しております。

 災害対応に関しては、免震構造を有する病院完成に伴って災害拠点病院に認定され、災害派遣医療チームDMATも結成しました。熊本地震へのDMAT隊派遣等、実績や訓練を重ねながら、更なる体制強化に向けて取り組みを継続していきます。

 また、教育・人材育成では、地域医療を担う医師等の安定的・継続的確保に貢献するため、医師の臨床研修(初期・後期)や地域の医療関係者に対する研修事業のほか、看護師、臨床検査技師、救急救命士等の研修生・実習生の受け入れも積極的に行っています。

 当院では、高度で専門的なチーム医療を提供するために多職種・多診療科が横断的に連携し、臓器別・疾患別のセンター化を採用しています。専門医が多数在籍し、脳卒中専用病室である脳卒中ケアユニット(SCU)も有する脳疾患センターがレベルアップしたほか、同種造血幹細胞移植にも対応したバイオクリーンルームを有する血液・腫瘍センターも県外病院からの紹介患者さんを幅広く受け入れています。

 当院が理想とする病院は常に「ありがたい」と言われる病院です。市民、患者さんからだけでなく、周りの病院、開業医の先生、行政からも「ありがたい」と言っていただける病院であり続けようと職員が使命感をもって邁進(まいしん)すれば、長く地域の方に安心と信頼を提供できる病院が実現できると信じています。「ありがたい」の反対語は「あたりまえ」です。「あたりまえ」の病院ではなく常に前へ、挑戦し続けていきたいと考えています。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2017年10月13日 更新)

ページトップへ

ページトップへ