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デイサービスまび74日ぶり再開 SNS通じた協力が再起の支えに

運営が再開されたデイサービスまびで触れ合う利用者

 西日本豪雨による浸水で休業していた倉敷市真備町箭田の高齢者施設・デイサービスまびが18日、再建した施設で74日ぶりに運営を再開した。平屋の建物は屋根まで漬かり全壊したが、存続を望む利用者の声を受け再起を決意。会員制交流サイト(SNS)を通じた協力も支えになった。

 市によると、同町地区の高齢者デイサービス施設が元の場所で再建し、業務を再開するのは初めて。

 施設は2014年に開所し、車いすに乗ったまま利用できる浴槽や厨房(ちゅうぼう)を備え、被災前は約60人が利用していた。運営主体のケア・ワン(同市)によると、豪雨で利用者は全員無事だったが、建物や設備は壊滅的な被害を受けた。

 再建は、「早く施設へ通えるよう家の片付けを頑張る」といった利用者の声が後押しした。損失額は5千万円を超えたが、市や地元商工会の補助金、銀行の融資で資金を確保。フェイスブックなどでも支援を募り、延べ約200人の清掃ボランティアの協力を得たほか、介護用ベッドや車いすの寄贈を受けた。

 新たなスタートを切った18日は9人が利用。女性(85)=同市真備町=は「久々に友達と再会できたことがうれしくて話が弾んだ」とにっこり。本谷博英社長は「復興を目指す地域の皆さんのために頑張っていきたい」と話した。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2018年09月18日 更新)

タグ: 高齢者福祉

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