岡山市が「フレイル」予防事業 薬局や医療機関で危険度チェック

 岡山市は25日、加齢によって筋力や認知機能が低下する状態「フレイル」の予防に向けた取り組みを8月5日にスタートすると発表した。フレイルの“危険度”を調べるポイント「常設チェック」を薬局や医療機関など市内47カ所に設置。該当者に、健康を取り戻すための運動や社会参加などをアドバイスする。

 おおむね65歳以上の市民が対象で、希望者は各ポイントで無料チェックを受けられる。市が公民館の介護予防教室に出向く「出張チェック」も行う。日常の活動や運動機能、栄養状態などを確認する25項目に回答し、8項目以上当てはまればフレイルとされる。

 該当者は、市内3カ所の市ふれあい介護予防センターでヒアリングや機能測定を通じて状態を確認。健康を回復する個別プログラムを作成し、体操や運動の習慣を身に付けたり、ボランティア活動に参加したりする。

 市民の費用負担はなく、本年度は2500人の利用を目標としている。事業費はちらし作製費など約500万円。

 フレイルは英語で「虚弱」を意味する。早期発見して予防に努めれば運動機能などを維持できるという。市は、健康寿命の延伸を狙いに市医師会、市内歯科医師会連合会、市薬剤師会など医療関係の5団体と連携する。

 この日の記者会見で大森雅夫市長は「従来の取り組みに今回の事業を加え、市民がより健康で長生きできるようにしたい」と話した。

(2019年07月25日 更新)

※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

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