「フレイルチェック」利用を 岡山市 65歳以上対象に事業開始

フレイルチェックを終え、薬剤師からアドバイスを受ける市民(右)=北区大供

 岡山市は5日、加齢によって筋力や認知機能が低下する状態「フレイル」のチェック事業を市内の薬局や診療所などで始めた。健康寿命の延伸を狙いにおおむね65歳以上の市民を対象に調べ、運動や社会参加をアドバイスする。

 希望者は、市内47カ所で無料チェックを受けられる。このうちこやま薬局大供店(北区大供)では、訪れた客が日常の活動や運動機能、栄養状態、物忘れなどを確認する25項目のチェックシートに記入。結果をもとに、薬剤師が腰痛対策のエクササイズや口を動かす体操の仕方を助言した。

 パート女性(71)=同市=は「今回は問題なかったが、健康な状態を保てるよう気を付けたい。専門職の方にアドバイスをもらえるのがいいですね」と話した。

 チェックシートで8項目以上当てはまったフレイル該当者には、市内3カ所の市ふれあい介護予防センターへの訪問を促す。個々の状態に応じて看護師、理学療法士らが運動機能を上げるための体操や地域のサロン活動などを紹介する。

 フレイルは英語で「虚弱」を意味する。公民館の介護予防教室などに出向く「出張チェック」もある。

 市は、市医師会、市内歯科医師会連合会、市薬剤師会など医療関係5団体と連携。本年度は2500人の利用を目指しており、市地域包括ケア推進課は「自身の心身の状態を把握してもらうきっかけになれば。チェックできる場所は増やしていきたい」としている。

(2019年08月05日 更新)

※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

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