笠岡市民病院が院長を初公募 改革リードできる人材求む

院長を初めて公募している笠岡市立市民病院

 笠岡市立市民病院(同市笠岡)は、現院長が65歳の定年で3月に退くのに伴い、4月1日に採用する後任院長を募っている。建物が老朽化し多額の累積赤字も抱える中で、建て替えと運営の見直しを進める計画にしており、改革に適した人材が集まりやすいよう初の公募に踏み切った。公立病院では全国でも珍しい試みという。

 歴代の院長は院内の医師から選んだり、岡山大から迎えたりしてきた。募集中の新院長は、医師であれば診療科や年齢を問わない。年収は1700万円。1年間の任期付きで、状況によって更新もある。15日まで申し込みを受け付け、31日に面接試験を行う。

 同病院は「高齢者の在宅療養を包括的にケアするシステムや島しょ部医療の拠点といった病院としての役割とともに、組織の改革をリードできる人に来てほしい」としている。

 同病院は1963年、現在地に移転した。病床数は99床。2019年度決算時の累積赤字は約39億円に上る。市は規模縮小を視野に建て替えを検討しており、昨秋発足した有識者会議で改革の在り方を議論している。25年度の新病院開院を目指す。

(2021年01月07日 更新)

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