岡山市 累計感染者1000人超え 新型コロナ 軽い症状でも受診を

感染者に行動歴や病状を電話で聞き取る市職員=18日

 岡山市内で新型コロナウイルスの感染拡大が続き、16日には累計感染者が千人を超えた。年明け以降、連日2桁の新規感染者が確認され、重症者も相次いでいる。市によると、陽性者の約2割が無症状で、自覚症状がある人でも発熱、せき、のどの痛みなど状態はさまざま。自分では新型コロナ感染症とは判断しにくいという。市は軽い症状であっても受診するよう呼び掛けている。

 市内では昨年3月22日に最初の感染者が確認され、100人目までは約5カ月を要した。その4カ月後の12月20日には500人に到達。年末年始以降、増加ペースはさらに加速し、わずか27日間で千人となった。

 夏場の感染「第2波」は20、30代の感染が半数以上を占めたが、冬の「第3波」は年代層が広がり、重症化しやすいとされる高齢者にも感染が広がってきた。直近1週間(11~17日)の感染者は、60代以上が23%を占める。

 高齢患者の増加に伴い、重症化するケースも増えており、この1週間では2人が重症、4人が中等症と診断された。肺気腫などの疾患、糖尿病といった基礎疾患のある人、肥満などがハイリスクという傾向は市内でも当てはまるとしている。

 市が聞き取った約940人分のデータでは、174人(18・5%)の陽性者が無症状だった。症状がある人の状態(複数回答)は発熱(51・4%)、せき(22・8%)、倦怠(けんたい)感(17・1%)、のどの痛み(14・9%)、味覚・嗅覚障害(9・9%)など。関節痛、下痢、寒気などを訴えるケースもあり、これといった特徴的な症状が絞りきれないという。

 市保健所の松岡宏明所長は「感染経路不明者はさほど増えておらず、市中でまん延している状況とまでは言えない。軽微な症状でも出勤や通学は控え、早めの受診をお願いしたい」としている。

(2021年01月19日 更新)

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