「始まるワクチン接種」副反応 2回目の後、若い世代に多い

 現在、各自治体に供給されている米製薬大手ファイザー製の新型コロナウイルスワクチンは効果が高いとされる一方、接種後の副反応を心配する声もある。厚生労働省は先行して接種を受けた医療従事者ら2万人を対象に健康調査を行っており、そのうち1万6千人分の結果をまとめている。

 同社製のワクチンは1回目から3週間の間隔を空けて2回目を接種するが、2回目の接種後に出た症状の発生割合を見ると、接種部位の痛みが最も多く91・1%、次いで倦怠感が69・3%、頭痛が53・6%の順。37・5度以上の発熱も38・1%の人に現れた。

 特徴的なのが、1回目より2回目の接種後に症状を訴える人が多かった点。発熱は1回目(3・3%)の11・5倍、頭痛や倦怠感も2~3倍に上った。

 県が県内5病院の従事者を対象に行った独自調査の結果も同じ傾向で、若い世代ほど発熱する割合が高いことも判明した。数日で回復する例が多いが、「翌日、倦怠感で体が動かなかった」という人もおり、仕事のある人が安心して接種を受けられる仕組みが求められそうだ。

 重いアレルギー反応「アナフィラキシー」が確認されたのは、全国で4月25日までに接種を受けた延べ約271万人のうち94人。これが多いか少ないかの評価は難しいところだが、厚労省の専門部会は「現時点で安全性に重大な懸念は認められない」との見解を示している。

(2021年05月04日 更新)

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