笠岡でワクチン138回分廃棄 高齢者施設、点検時の停電原因

 笠岡市は31日、市内の高齢者福祉施設で保管されていた新型コロナウイルスワクチン(米ファイザー社製)138回分が、廃棄対象になったと発表した。施設の電気設備の点検に伴う停電により、冷蔵庫と冷凍庫が停止したのが原因。市によると、当日キャンセルなどを除きワクチンが廃棄されるのは岡山県内で初めて。

 市によると、30日午後1時半から1時間、同施設で点検に伴う停電があり、ワクチンを保管していた冷凍庫と冷蔵庫が停止し庫内の温度が上昇。冷蔵庫の42回分のワクチンが廃棄対象になった。また、冷凍庫の96回分は、その後冷蔵すれば使えたが、電気復旧後、再凍結されたため使用不可能となった。

 ワクチンは同施設の入所者と職員に接種する予定だった。市は、施設側が再発防止策を講じたことを確認した後、代替のワクチンを手配する予定。

 この日、会見した小林嘉文市長は「貴重なワクチンを廃棄することになり、心からおわび申し上げる。施設には原因を究明し公表するように求める」と述べた。

(2021年05月31日 更新)

※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

PAGE TOP