ワクチン最前線「進ちょく状況」 県民の半数が2回接種

 接種が進む新型コロナウイルスワクチン。岡山県内では既に医療従事者向けの当初計画(約8万1千人)が完了、約56万人いる65歳以上の高齢者向けも、接種率(2回目)が17日時点で89・05%に達し、おおむね終わったとみられている。

 高齢者と、現在対象の中心になっている64歳以下を合わせると、これまでに全県民のおよそ半数に当たる90万人余りが2回の接種を終えている。

 接種を巡っては、米ファイザー、モデルナ製に続いて英アストラゼネカ製のワクチンの使用が国内でも始まった。一方で、各自治体の接種ペースに国からの供給量が追い付かず、接種希望者による申し込み受け付けが一時停止されるといった混乱が生じている。ワクチンへの異物混入が見つかり、使用を見合わせる事態も起きた。

 それでも、ワクチンが感染対策の切り札であることには変わりがないとし、菅義偉首相が掲げる「10~11月の早い時期に全ての希望者への接種完了」を目指して自治体関係者や医療従事者らは日々作業に追われている。

 そんな中、ワクチンの効果を弱めると指摘されるインド由来の変異株「デルタ株」が猛威を振るうとともに、接種完了後に陽性となる「ブレークスルー感染」が国内外で確認され始めた。一部の国では、弱まった効果を再び高めることを狙いに「ブースター」と呼ばれる追加接種が行われており、厚生労働省もこうした状況を踏まえて3回目の接種に取り組む方針だ。

 接種時期の目安は、2回目完了から8カ月以降。年内の実施も視野に検討を進めるという。

(2021年09月19日 更新)

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