2回目接種後の副反応 重い傾向 モデルナ製、岡山大が最終報告

 米モデルナ製の新型コロナウイルスワクチン接種後の副反応を調査していた岡山大は、最終報告を公表した。1回目よりも2回目を終えた方が、発熱や倦怠(けんたい)感といった全身反応の出現頻度が増大し、岡山県などが調べた米ファイザー製ワクチンの結果と比べても副反応が重い傾向にあった。

 同大でモデルナを接種した教職員と学生延べ計7205人(1回目3917人、2回目3288人)が回答。同大大学院の頼藤貴志教授(疫学・衛生学)らが分析した。

 報告によると、発熱を訴えた人は1回目の23・2%に対して2回目は88・0%に急増。40代以下は90%前後が発熱し、若い世代ほど症状が出やすい傾向で、60代以上も75・4%に上った。他の症状でも倦怠感84・2%、頭痛74・7%など大半が2回目に上昇。妊婦や基礎疾患がある人の副反応の出現頻度が高まる傾向はなかった。

 ファイザーを接種した県内の医療従事者(延べ8599人)の県調査との比較では、発熱はファイザーの2・3倍、関節痛と頭痛はそれぞれ1・5倍だった。

 結果は同大学院医歯薬学総合研究科疫学・衛生学分野のホームページで公開。頼藤教授は「流行『第5波』では接種を終えた高齢者の感染や重症化が減り、効果が現れている」と強調。「副反応は数日で落ち着き、メリットの方が大きい」としている。

(2021年09月26日 更新)

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