岡山県、大動脈疾患に緊急対応 実績ある7病院でネットワーク

岡山県庁

 岡山県は、大動脈瘤(りゅう)破裂と大動脈解離に緊急対応する医療機関ネットワークを構築した。24時間体制の「拠点病院」に倉敷中央病院(倉敷市)など4病院を、「準拠点病院」に3病院を指定。搬送先の選定基準を明確にすることで迅速な治療につなげる。

 大動脈瘤破裂は、大動脈がこぶ状に膨らみ破裂する疾患で、大動脈解離は血管の内膜と外膜の間にある中膜が裂けて血液が流れ込む病気。いずれも緊急手術が必要なため、実績のある医療機関でネットワークをつくることにした。

 他の拠点病院は心臓病センター榊原病院(岡山市)と川崎医科大付属病院(倉敷市)、平日のみ対応する津山中央病院(津山市)。準拠点は、いずれも岡山市にある岡山大病院、川崎医科大総合医療センター、国立病院機構岡山医療センター。

 ネットワークづくりに関わった専門部会の伊藤浩会長(岡山大病院循環器内科教授)は「迅速な搬送と治療で、両疾患の患者の救命率をさらに向上させたい」と話している。

 県内14消防局・本部によると、2020年の搬送患者のうち、大動脈瘤破裂(疑いを含む)の患者は74人、大動脈解離(同)は281人だった。

(2021年10月17日 更新)

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