ヘルパンギーナ感染拡大 県「手洗い、うがいを」

 発熱やのどの痛みを伴い、口内に水疱(すいほう)ができる急性ウイルス性咽頭(いんとう)炎「ヘルパンギーナ」の患者が県内で増加している。夏風邪の代表的な疾患で、大人に比べて免疫の弱い0〜5歳の乳幼児を中心に感染が拡大。県健康推進課は「猛暑で体力が落ちやすい時季だけに、健康管理には注意を」と呼び掛けている。

 県内54医療機関からの報告を基に週ごとの患者数をまとめた県の定点観測によると、4〜6月初旬は毎週2人前後だったが、第24週(6月11〜17日)から12人と急増。6月下旬の第25、26週は30〜45人で推移し、第27週(7月2〜8日)77人、第28週(9〜15日)96人、第29週(16〜22日)118人と右肩上がりに増加している。患者の約8割は乳幼児という。

 コクサッキーA型と呼ばれるウイルスが主原因で、唾液の飛沫(ひまつ)や接触、便を介した経口で感染。38度以上の高熱やのどの痛みのほか、直径1〜2ミリの赤い水疱が口内奥から咽頭にかけて多数できる。破れると激しい痛みのため、子どもは食事を受け付けにくくなり脱水症になりかねない。通常2〜4日で回復するが、発熱時に髄膜炎などの合併症を起こすケースもある。

 毎年7〜10月上旬まで流行し、同課は「幼稚園や保育園での集団感染も懸念される。手洗いとうがいで予防に努めてほしい」としている。

(2012年08月03日 更新)

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