休日診療の大幅拡充 岡山県が計画 コロナとインフル同時流行備え

岡山県庁

 岡山県は30日、今冬に新型コロナウイルスと季節性インフルエンザが同時流行してピークが重なった場合を見据えた外来医療体制の整備計画を発表した。1日当たり最大で計約1万1900人の患者が発生するとの想定に基づき、発熱外来の休日診療を大幅に拡充する。書面開催した対策本部会議で決めた。

 県は国の試算を踏まえ、ピーク時にコロナ患者が約6600人、インフル患者が5300人発生するとの想定を明らかにしている。自己検査で陽性となり、県の診断センターで確定診断を受けたコロナ患者を除く1万1300人が発熱外来を受診すると推計した。

 県によると、県内で現在、発熱外来(646医療機関)で診療可能な人数は平日1万3400人、土曜8300人、日曜祝日1200人。整備計画では平日は現状の体制を維持しつつ、土曜は約16%増の9600人、日曜祝日は3倍増の3600人を診療できるようにするとした。

 計画の実行に向け、県は休日に発熱外来を開設する医療機関に対し、診療時間に応じた補助事業を再開。当面は来年1月まで続ける予定で、県保健福祉部は「これまでの事業実績から必要な体制は確保できると考えている」としている。

 対策本部会議ではまた、コロナの流行「第8波」に備えた政府方針を受け、感染状況を示すレベルを現在の5段階から4段階に変更すると決めた。病床使用率が50%を超えた場合はレベル3の「医療負荷増大期」とし、県の判断で対策強化宣言を出せるようにする。現在は上から3番目のレベル2。

(2022年11月30日 更新)

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