岡山大学病院質問コーナー 広報誌「move on Vol.21」から

 岡山大学病院の医師や看護師らが、治療などに関する質問に答える。同病院の広報誌「move on Vol.21」(2022年12月発行)の転載。

「心臓の手術となると大きな傷が残るのでしょうか?」

 心臓の手術は確かに命にかかわる大きな手術であり、傷は頑張った印とも言えますが、岡山大学病院ではできるだけ傷を小さくする工夫をしています。例えば小児に多い心房中隔欠損症や心室中隔欠損症ではワキの下を5センチ切開するだけで手術ができる場合があります。この傷は「気をつけ」の姿勢で隠れる位置にあり、前あきのシャツはもちろん、スクール水着を着ても目立ちません。上記以外の心臓手術や成人の心臓手術でもワキの下の切開で手術ができる場合があります。患者様が心臓手術の後により生活を楽しんでいただけるよう取り組んでおりますので、お気軽にご相談ください。(心臓血管外科 診療科長 笠原真悟)

「昔かかった帯状疱疹の跡が痛みます」

 帯状疱疹の痛みが続いているとのことでお辛いことと思います。現在の痛みは帯状疱疹後神経痛と呼ばれる状態で、帯状疱疹ウイルスによって荒らされた跡が神経の傷となって神経痛になっています。劇的に改善する有効な治療はなく内服治療で痛みを少し緩和しながら痛みとうまくつきあっていく必要があります。内服薬の繊細なコントロールが必要なため、痛みでお困りの際にはペインセンターにご相談ください。(麻酔科蘇生科 荒川恭佑)

知覚過敏は我慢するしかないですか?

 我慢する必要はありません。歯科を受診し、知覚過敏用の薬の塗布や、歯磨き指導を受けることをお勧めします。歯磨きの力が強すぎて、自分で自分の歯を傷つけて、知覚過敏になることがあります。適正なブラッシング圧を習って、身に付けましょう。市販されている知覚過敏用の歯磨剤を使うのもお勧めです。また、むし歯を知覚過敏だと勘違いしている場合があります。まずは、歯科医師に相談してみてください。
(予防歯科 歯科医師 横井彩)

(2023年01月05日 更新)

※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

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