岡山で梅毒拡大 感染最多197人 22年、若い世代を中心に拡大

 性行為などでうつる梅毒の感染者が全国的に増加している中、岡山県内の2022年の感染者数が197人(暫定値)となり、1999年以降で最多となったことが県のまとめで分かった。若い世代を中心に広がっており、人口当たりの感染者数は全国ワースト8位。放置すれば死に至る危険性もあり、県は検査による早期発見・治療を呼びかけている。

 主に性行為で細菌「梅毒トレポネーマ」が体内に入ることで引き起こされる。性器や口内に小さなしこりができたり発疹が出たりし、症状が消えても自然治癒はしない。22年の全国の感染者は初めて1万人を突破し、1万3163人(暫定値)。過去最多だった21年の7978人の約1・6倍と大幅に増えた。

 県感染症情報センターによると、県内の感染者数は17年に前年の4倍を超える172人を記録した後、19年の190人をピークに高止まり状態。人口当たりの感染者数は17年以降、10位以内で推移している。

 22年の内訳は男性139人、女性58人。年代別では、男性は20~40代が8割ほどを占め、女性は20代が約6割。感染経路は性風俗店が多いほか、マッチングアプリの普及で不特定多数と出会って性行為をすることも拡大の一因になっているとみられる。

 検査は保健所(無料・匿名)や皮膚科のほか、男性なら泌尿器科、女性は産婦人科で受けられる。県健康推進課は、ネット広告や出前講座を通じた啓発を続けていくとし「不特定多数との性交渉は感染リスクを高める。無症状でも心配なら検査してほしい」としている。

(2023年03月21日 更新)

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