在宅療養支える新病院、9月開院 川崎医科大高齢者医療センター

完成した新病院「川崎医科大高齢者医療センター」

 在宅療養や治療後の在宅復帰を支援する新病院「川崎医科大高齢者医療センター」(岡山市北区中山下)が完成した。加齢による心身機能の衰えに対応する「高齢者総合診療科」、リハビリや退院支援を行う「地域包括ケア病棟」を備え、9月1日に開院する。

 同センターは鉄骨5階延べ約6700平方メートルで、学校法人川崎学園(倉敷市松島)が旧川崎病院跡地に建設。2021年10月に着工し、今年6月下旬に竣工(しゅんこう)した。病床102床で、職員約100人体制で運営する。医科大として高齢者に特化した病院を置くのは全国初という。

 高齢者総合診療科には老年医学の専門医を配置し、複数の疾患を持つ患者らに対応する「老年症候群外来」と、認知症などを診る「もの忘れ外来」を設ける。地域包括ケア病棟で介護者のレスパイト(休息)を目的とした短期入院を受け入れるほか、訪問看護や訪問介護の事業所を同センターに同居させて在宅療養の支援強化も図る。

 同センター開院は、川崎学園の創立50周年記念事業の一環。病院長に就任予定の柏原直樹・川崎医科大特任教授は「高齢者医療は多職種が連携しないと成り立たない。チーム医療によって、患者が可能な限り住み慣れた自宅で自立した生活が送れるよう支えていきたい」と話している。

(2023年08月09日 更新)

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