「定期健診で異常」54.3% 岡山県内の労働者

 岡山県内の労働者のうち2012年の定期健康診断で異常があった人の割合(有所見率)が54・3%に上ることが、岡山労働局のまとめで分かった。6年連続で5割を超え、9年続けて全国平均を上回っており、同局は生活環境の改善に労使双方で取り組むよう呼び掛けている。

 労働安全衛生法で定期健診の実施、報告が義務付けられる従業員50人超の1828事業所計約18万6千人の結果を集計した。

 検査は13項目あり、有所見率は、コレステロールや中性脂肪といった血中脂質の異常が36・7%(全国平均32・4%)でトップ。次いで肝機能17・1%(同15・1%)▽血圧16・9%(同14・4%)▽血糖値12・3%(同10・2%)―だった。いずれも心筋梗塞や脳卒中、糖尿病などを招く恐れがある。

 「県内はマイカー通勤が多く、歩く機会が減って運動不足になりがちではないか」と同局健康安全課の高祖明己課長は推測。業種別の有所見率では運輸交通業が68・2%と最も高く、建設業、製造業、貨物取扱業などが目立った。

 同局は、働く人たちに摂取カロリーや栄養への配慮、過度の飲酒・喫煙の節制、ウオーキングなど1日20〜30分の有酸素運動を推奨。一方、各事業所には時間外労働の削減や有給休暇の取得を促しており、「全従業員の健康を保つため、労使一体で取り組みを」としている。

(2013年05月13日 更新)

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