イチジクのあんかけ 自然な甘さと酸味

  献立がマンネリ化しないように新しいメニューを考えるのも料理人の仕事ですが、これが実に大変な作業で試行錯誤の連続です。今回の「イチジクのあんかけ」は、メニュー作りに困っていたときに生まれたヒット作。果物をおかずに仕立てた意外性のある一皿で、イチジクの自然な甘さとほどよい酸味が甘辛いあんとよく合うのです。

 イチジクは食物繊維が豊富で便秘解消が期待できるほか、消化を促進する酵素も含まれています。大ぶりで果肉が鮮やかな西洋イチジクに対し、日本イチジクは少し小さく果肉も白っぽいのですが、充実した甘さがあります。お好みの方を使ってください。

 ポイントは、皮をむいたイチジクにかたくり粉をまぶした後、2、3分置いておくこと。イチジクの水分がかたくり粉となじんで膜になり、揚げたときに余分な油を吸収するのを防ぐのです。

 イチジクの甘みを生かすため、みりんは控えめにしています。彩りのシシトウは、ゆでたキヌサヤでもいいですね。イチジクの代わりに湯むきしたトマトを揚げてもおいしいので、こちらもぜひ試してみてください。

<材料>(5人分)

イチジク5個、シシトウ5本、かたくり粉適宜、だし汁3.5カップ、しょうゆ大さじ1、みりん大さじ2、塩小さじ~、くず粉大さじ1、水大さじ1、白ごま適宜

<作り方>

(1)イチジクの皮をむき、かたくり粉をまぶして2、3分置いてから油(分量外)で揚げる。シシトウも素揚げしておく

(2)鍋にだし汁、しょうゆ、みりん、塩を入れて温め、水溶きくず粉でとろみを付ける

(3)わんにイチジクとシシトウをいれてあんをかけ、白ごまを散らす

(2014年08月30日 更新)

※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

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