「相手の立場で」気長に向き合う

 一分一秒を争う看護もあれば、長期間にわたって気長に向き合う看護もあります。精神科医療の現場で特に求められるのは後者。「やさしさと思いやり」を忘れず、患者さんのケアにあたるよう努めています。

 特に心掛けているのは「相手の立場に立って考える」ということ。入院生活が長くなり帰る所がなかったり、高齢の患者さんの中にはここで終末期を迎えられるケースも少なくありません。患者さんが何を求め、何をして差し上げられるのか。個々のケースに向き合いとことん考える。満足していただけた時の患者さんの笑顔が、私たちにとっては何よりの喜びでもあります。

 精神科の看護師に欠かせないのは、人の痛みや辛さに共感できる心、そうした感性を磨く努力ではないでしょうか。若いスタッフには、いろいろな人とかかわり、異なる考え方を学び、人間的に大きく成長してほしい。私自身もまた、そうありたいと思っています。

(2015年10月19日 更新)

※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

医療人情報

  • 看護部長  矢野 裕美

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