カボチャ豆腐 くず使い夏冷え解消

 旬のカボチャをくずで固め、豆腐に見立てた一品です。素材の自然な甘味にゴマの風味を加え、こくのある味わいに仕上げました。鮮やかな色合いも魅力的で、私の店では「黄金豆腐」のネーミングでお客さんに提供しています。

 ボリュームがあってビタミンも豊富なカボチャに目が向きますが、実はこの料理のポイントはくず。つるんとした舌触りでのどごしも良く、食欲が落ちる夏場にぴったりです。

 エアコンの効いた部屋で過ごしたり、冷たい飲食物をついつい取り過ぎてしまいがちなこの時季、何となく体のだるさが抜けないという人は少なくないはず。漢方薬としても重宝されるくずは、血行を促進して体を温める作用があるので、夏冷えを解消して体調を整えてくれます。

 十分に火を通しているので持ちが良く、冷蔵庫に入れておけば2、3日はそのままいただけます。硬くなったら、食べやすく切って汁物の具にしたり、水で溶いた小麦粉を付けて油で揚げてもおいしいですよ。

 ▼材料(作りやすい分量)

 カボチャ250グラム、くず粉70グラム、ごまペースト小さじ1、塩小さじ1、みりん大さじ1、水900ミリリットル、しょうゆ適宜、練りわさび適宜

 ▼作り方

 (1)カボチャは皮をむき、軟らかくなるまで蒸す

 (2)[1]にくず粉、ごまペースト、塩、みりんを加え、液状になるまでミキサーにかける

 (3)鍋に[2]を入れて強火にかける。沸騰したら、弱めの中火で30分ほど練る

 (4)水でぬらした容器に[3]を流し入れ、冷蔵庫で1時間以上冷やし固める

 (5)容器から取り出して食べやすい大きさに切り、わさびじょうゆを添える



 こやま・つきえ 広島県豊浜町(現・呉市)生まれ。2000年5月に創作野菜料理店「野菜食堂こやま」(岡山市北区田町)を開店。各地で料理教室や講演会の講師も務める。著書は「野菜食堂こやま 幸せつなぐ毎日の食卓」(吉備人出版)。 野菜食堂こやまのHPはhttp://831580.com/

(2015年08月15日 更新)

※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

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