津山中央病院、中国人招き健診 医療インバウンドに先立ち準備

PET/CT検査でスタッフから説明を受ける徐さん(右から2人目)

 医療目的で来日する外国人の受け入れ準備を進めている津山中央病院(津山市川崎)は28日、市と連携し、モニターとして招いた中国人2人の健康診断を実施した。3泊4日の日程で市内のホテルに宿泊し、観光も予定。2人の意見を2017年度からの本格導入に生かしていく。

 同病院では、外国人向けに二つの健診メニュー(費用は日本人と同等)を想定。今回来日した1人は通常の検査に加え、がんの早期発見につながる画像診断装置PET/CT、胃カメラ、心臓・腹部の超音波といったフルメニューの「スーパードック」を28、29日で、もう1人はPET/CTと血液検査を28日に体験した。空いた時間は鶴山公園や衆楽園、徳守神社を訪ねる計画という。

 PET/CTなどを受けた医師徐岭さん(45)=上海市=は「スタッフの丁寧な心遣いが印象的だった」と講評。人口の多い中国では、高い医療サービスを備える都市部の病院に利用者が集中しやすく“順番待ち”の状態になっていることもあると言い、「日本の病院を使いたいというニーズは十分あるだろう」と話した。

 中国人を中心とした外国人の利用増を狙い、津山中央病院は現在、公式ホームページや問診票、同意書の中国語化を準備中。来年4月には、中国の医師免許を持った放射線科医も採用する予定で「中四国唯一のがん陽子線治療センターの利用も含めた医療インバウンド(海外からの誘客)に力を入れたい」としている。

(2016年10月28日 更新)

※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

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