医療関係者ら「卵子提供」考える 岡山大で支援NPOの理事長講演

岸本理事長の講演を聴く医療関係者ら

卵子提供について話す岸本理事長

 生まれつき卵子がない女性らに第三者の卵子を提供しているNPO法人・卵子提供登録支援団体(神戸市)の岸本佐智子理事長(53)による講演が24日、岡山市北区鹿田町の岡山大鹿田キャンパスであり、医療関係者ら約70人が卵子提供の在り方を考えた。

 岸本理事長は「国内で卵子提供に関する法整備が進まないため、高額な費用をかけて海外で提供を受けたり、出産を諦めたりする女性が多い」と、2013年に団体を設立した背景を説明。これまでに30組をマッチングし、今年1月に初めて子どもが誕生したことや現在2人が妊娠中であることを紹介した。

 卵子提供による妊娠を望む女性ら173人から問い合わせや相談を受けている一方、採卵による副作用への補償といった制度がないことなどから登録に至る提供者が少ない現状を報告。「卵子の提供を認め、提供する側と受ける側、生まれてくる子どものいずれも尊重し、調和のとれた法律が必要だ」と訴えた。

 講演は、岡山大大学院保健学研究科などが主催した公開セミナー「生と死の倫理」の一つ。

(2017年06月24日 更新)

※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

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