岡山で「健康フェスタ」始まる 専門医らが最先端の医療解説

最新の医療情報を提供する公開講座などが行われている「健康フェスタ」

 岡山大医学部の創立150周年(2020年)に向けた記念事業「健康フェスタ」が3日、岡山市北区駅元町の岡山コンベンションセンターで始まった。4日までの日程で計18の公開講座があり、同大を中心とする専門医や研究者が最先端の医療情報を提供するほか、展示ゾーンで管理栄養士が食事療法を紹介したり看護師がよろず相談に応じたりする。

 初日の公開講座(10講座)では、人間の免疫反応を抑える働きを持つ「制御性T細胞」を発見し、ノーベル賞の登竜門ともいわれるカナダのガードナー国際賞に選ばれた大阪大の坂口志文教授が特別講演。同細胞を増減させることで、がん治療、移植医療の分野で期待できる効果について話した。

 同細胞を減らして免疫反応を活性化し、がんを攻撃、死滅させる治療法を挙げる一方、移植医療では増やして免疫反応を抑えることで、移植された臓器が拒絶されなくなることが望まれるとし「免疫抑制剤を使わない優しい医療を実現したい」と語った。

 他に肺や大腸のがん、目や歯の病気などに関する講座があった。4日は認知症治療をはじめ、やる気が出ない、眠れないといった症状が見られる男性の更年期障害、「お薬手帳」の使い方などのテーマを予定している。定員に空きがあり、当日参加を受け付ける。

 岡山大医学部は1870年、岡山藩が現在の岡山市中区東山に設置した医学館が起源。戦後の1949年、岡山大医学部となった。

 記念事業は岡山大、山陽新聞社などが共催した。

(2018年05月03日 更新)

※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

タグ

カテゴリー

関連病院

PAGE TOP