岡山でアスベスト患者が経験語る 患者と家族の会支部10周年集会

 全国組織「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会」の岡山支部は12日、支部設立10周年を記念した集会を岡山市北区奉還町のオルガホールで開いた。アスベスト(石綿)関連疾患の胸膜中皮腫と闘う藤原妙子さん(56)=兵庫県=が、自身の経験や心境を語った。

 藤原さんは2016年1月に病気の診断を受けたが、抗がん剤治療を受けずに生活。「粘り気のある食材を多く食べたり、(体温を上げるために)入浴時間を長くしたりして、免疫力を高めようとしている」と話した。診断当初は翌年まで生きられるか不安に駆られたが「残された人生が少ないかもしれないからこそ、毎日を大切に生きている。自分の意思を尊重してくれる家族の支えも大きい」と思いを伝えた。

 約20人が出席。講演会の前には石綿被害に関する相談会があり、石綿関連工場の元労働者らに支部のスタッフらが労災の申請方法などをアドバイスした。

 岡山支部は2008年4月、全国で11番目の支部として発足。集会や会報で情報交換を図っている。現在の会員は37人。

(2018年05月13日 更新)

※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

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