人間ドック

人間ドックとは

人間ドックの定義

ふだん気づかない病気や臓器の異常、健康度をチェックします。会社勤めの人が労働安全衛生法に基づき受診する年1回の健康診断、主婦や自営業者の健康診査(各自治体主催)に比べ、検査項目が多く、体全体をチェックできるのが特徴です。 生活習慣の見直し、健康維持・増進の良い機会とするためにも、定期的に受診することが大切です。なお、「ドック」は、船舶が定期的に点検整備を受けるために停泊するドックに由来します。

種類

一日病院外来ドック、日帰りドック、半日ドックの総称である「一日ドック」と、一泊以上する「宿泊ドック」の2種類があります。 検査項目は、身長、体重、視力、聴力、心電図、胸部X線、胃透視または胃カメラ、腹部超音波、生化学検査(総たんぱく、尿酸、コレステロール、中性脂肪など)、血液検査、尿検査、便検査、問診など。婦人病に主眼を置いたレディースドックや、心臓、脳などを詳細に調べる心臓ドック、脳ドックなどの専門ドックもあります。

検査結果の傾向

日本人間ドック学会などの集計によると、2009年に人間ドックを受診した約300万人中、要経過観察を含め90.5%に何らかの異常が見つかっています。 異常が見つかりやすい検査項目は、高コレステロール(26.5%)、肥満(26.3%)、肝機能異常(25.8%)など。 男女別では、男性が肝機能異常(31.4%)、肥満(30.9%)、高コレステロール(26.7%)の順、女性が高コレステロール(26.2%)、肥満(19.1%)、食道・胃・十二指腸潰瘍(17.9%)の順となっています。 年代別に多いのは、49歳以下が肥満、50歳代が高コレステロール、60歳以上は高血圧。人間ドックで見つかるがんは胃がん、大腸がんが多く、近年は男性で前立腺がん、女性では乳がんが増えています。
(データ参考:公益社団法人日本人間ドック協会、社会法人日本病院会「2009年『人間ドックの現状』」)
(監修:川崎医科大学付属病院 健康診断センター 関 明穂 医長)

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