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「脳瘤」のミャンマー人男児 手術へ 岡山医療センター 受け入れ3例目

 生まれつき頭蓋(ずがい)骨に穴が開き、脳組織の一部が飛び出す「脳瘤(のうりゅう)」に苦しんでいるミャンマー人の男児(2)の手術が、岡山市北区田益の国立病院機構岡山医療センターで行われることが17日までに分かった。国際医療団体「ジャパンハート」(本部・東京)の要請で、岡山医療センターのミャンマー人患者受け入れは3例目。

 ジャパンハートによると、手術を受けるのはトゥー・チャー・アウンちゃん。生まれたときから額の部分に直径数センチのこぶがあり、現地の医療機関で脳瘤と診断されたという。21日に来岡し、診察や検査などを受けた後、青山興司院長を中心とするチームが28日に手術を行う予定。

 アウンちゃんは現地の医療機関で2度手術を受けたが、経済的な事情で治療を中断。2月に症状が悪化し、ジャパンハートが診療を行う病院を受診した。一時改善したが、このまま放置すれば命に危険があることから来日が決まった。

 青山院長とジャパンハート代表で小児外科医の吉岡秀人さんは、川崎医科大付属病院小児外科で一緒に勤務した間柄。岡山医療センターはジャパンハートの要請で今年3月、腹部に巨大な腫瘍(しゅよう)ができたミャンマー人女性の摘出手術、2004年にはミャンマー人男児の首の腫瘍を取り除く手術を行っている。

 ジャパンハートメンバーで看護師の西野裕子さん(29)は「日本で手術できることになり、関係者や寄付をしてくれた方々に感謝したい。無事に成功するよう全力でサポートしたい」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2009年10月22日 更新)

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