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アウンちゃん手術 14時間、無事終了 脳瘤治療 岡山医療センター

 頭蓋(ずがい)骨に生まれつきある穴から脳組織の一部が飛び出し、こぶのようになったミャンマー人の男児トゥー・チャー・アウンちゃん(1)の手術が28日、国立病院機構岡山医療センター(岡山市北区田益)で行われ、約14時間かけてこぶの切除などを行った。容体は安定しているという。

 アウンちゃんはミャンマーで「脳瘤(のうりゅう)」と診断された。

 手術は脳神経外科、小児外科、形成外科、麻酔科の医師ら約10人のチームが担当。午前10時ごろ始まった。額部分に出た脳組織を切除。頭蓋骨の穴(直径約3センチ)を頭頂部の骨を使ってふさぎ、胸の軟骨で鼻の形成を行った。午後11時55分ごろ終えた。

 青山興司院長らが手術後に会見し、「飛び出した脳が皮膚に癒着しており、はく離に時間がかかった面はあるが、全体としては非常にうまくいった。感染症などがないよう厳重に術後管理していく」と話した。

 アウンちゃんは現地で2度手術を受けたが、2月から症状が悪化。国際医療団体ジャパンハート(東京)の支援で今月21日に来日した。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2009年10月29日 更新)

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