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家族が喫煙 子どもの歯肉黒く 岡山大院下野教授ら調査

下野勉教授

 たばこを吸う同居家族がいる子どもは歯肉が黒ずみやすい傾向があることが、岡山大大学院の下野勉教授(行動小児歯科学)らの調査で6日までに分かった。受動喫煙が歯肉の見た目に影響を与える可能性を示す結果として注目される。

 岡山県内の幼稚園児、小学生の計251人を調査。歯肉の色を4段階で判定し、家族の喫煙状況を聞いた。家族に喫煙者がいる場合、園児の51・4%、小学生の40・7%に黒ずみが見られた。非喫煙の場合は園児8・3%、小学生18・7%だった。

 年齢が上がるにつれて、着色が見られる傾向が高くなることも明らかになった。

 調査を担当した同大小児歯科の岡崎好秀講師によると、歯肉の黒ずみは体質など個人差もあるが、7割前後の子どもは受動喫煙の害から人体を守ろうとする防御作用が起きたためとみている。

 小学生の虫歯リスクと受動喫煙の関係について、口内の虫歯菌の特徴を調べるキットで検査したところ、リスクの高いグループの63・2%は家族に喫煙者がいたのに対し、低いグループは40%にとどまった。

 岡崎講師は「虫歯リスクを高めるのは、受動喫煙が唾液(だえき)の量や性質に影響している可能性がある」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2009年11月07日 更新)

タグ: 子供岡山大学病院

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