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岡山大学病院に小児心身医療科開設 慢性疾患の子どもや家族をケア

岡田あゆみ准教授

 岡山大学病院は12月1日、「小児心身医療科」を設置した。院内の診療科・診療部門と連携し、慢性疾患の子どもや家族へ心身医学的ケアを行う。

 2012年に小児科内に開設した「子どものこころ診療部」を名称変更した。起立性調節障害、過敏性腸症候群、慢性頭痛、摂食障害、慢性疾患の子どもが、不安が強い、気持ちが落ち込む、学校へ行けないといった二次障害に対応する。同病院で治療中の慢性疾患の子どもの対応を家族と相談する場合もある。

 初診時、中学生までが対象で、かかりつけ医からの紹介状が必要。外来は完全予約制。医師や臨床心理士が一組に30~60分かけて診療にあたる。

 小児科の塚原宏一教授は「子どもの診療では、病気の治療だけでなく、病気を抱えながら心理社会的に成長することを応援する体制が必要。小児心身医療科が設置されたことで、岡山県を含む中国四国地域の子どもとご家族への包括的・持続的な支援環境強化が期待される」と説明。

 診療科長の岡田あゆみ准教授は「小児科医として心身医学に基づき、お子さんを身体的、心理的、社会的な面から総合的に理解し、ご家族や学校など周囲の方々と協力しながら診療するよう努めたい」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2019年12月04日 更新)

タグ: 岡山大学病院

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