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第11回 松田病院 肝臓がん・肝切除術 松田院長(外科) 10年間で手術215例

肝臓手術をする松田院長(左から2人目)と上川顧問

 肝臓病の専門病院の院長として、がんを切り取る手術をはじめ、がんをピンポイントで焼くラジオ波熱凝固療法、がん病巣へ栄養を送る血管を 閉塞 ( へいそく ) させる経カテーテル的肝動脈 塞栓 ( そくせん ) 術、これらすべてを自分が行う。病院の敷地内に自宅があり二十四時間勤務の状態。

 切除手術はこの十年間で二百十五例。五年生存率はステージⅠが82・4%、Ⅱが78・3%、Ⅲが55・9%。全国平均を11・1―18・2ポイント上回る。通常の手術時間は三―四時間。

 今の課題は直径十センチ以上の巨大ながん病巣の切除。ほぼ三分の一しか残らない。五年生存率は30%台になる。切除手術の二週間後、カテーテルを留置し胸から抗がん剤を注入する。塞栓術三十年の経験があるからできる処置。

 切るだけでない肝臓医の強みを発揮、多面的治療でがんをたたき、弱くなった肝臓をバックアップする手を打つ。「専門病院は重症の難しい患者さんが訪れるが、なんとか良くしたい一念でやっている」と話す。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2008年04月22日 更新)

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