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入所者権利保護へ きょうNPO発足記念式 岡山・旭川荘療育センター2施設家族会

岡山市北区祇園、重症心身障害児施設の旭川荘療育センター児童院と睦学園の家族会は、入所者の権利を法律の専門家と協力して守るNPO法人「ゆずり葉の会」を立ち上げ、二十六日、同児童院で発足記念式を開く。自らの意思を示すことが難しい入所者の財産管理をはじめ、生活全般を支える。日本弁護士連合会によると、同様のNPO法人は全国でも珍しい。

 入所者の財産管理などは主に保護者が後見人となって支援してきた。しかし、施設開所から四十年が経過し、児童院では入所者の平均年齢は四十三歳、保護者の多くも七十歳を超え高齢化。将来を心配し支援組織の創設を求める声が多くなり、昨年五月から準備を進め今月一日、保護者や入所者ら会員約三百人で発足した。

 同会は、財産管理や相続の手続きなどの法律面で専門知識のある弁護士らが支援。日弁連高齢者・障害者の権利に関する委員会委員で、ゆずり葉の会理事の竹内俊一弁護士は「社会福祉士や税理士の協力もあり問題解決の体制が整った。保護者らの心配を少しでも和らげたい」と話す。

 保護者らは、親の高齢化などでサポートを受けられなくなった入所者との面会や交流、散髪、足りない生活用品の提供などで助け合う。同会の佐藤恵美子理事長は「NPOの発足で親同士の協力、法律面での支援体制が整い安心できる。手を差し伸べ合い、入所者が幸せに暮らせるようにしたい」と話している。 
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2009年04月26日 更新)

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