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第13回 岡山旭東病院 椎間板ヘルニア治療 土井基之副院長 レーザー照射で患者の負担軽減

土井基之副院長

 腰の 椎間板 ( ついかんばん ) ヘルニアは、重い物を持ったときや事故によるけが、スポーツなどがきっかけで起こる。

 椎間板は、背骨を形作っている多くの 脊椎 ( せきつい ) の間にある軟骨で、クッションの役割をしている。だが、負担が掛かりすぎると椎間板が飛び出し周りの神経を圧迫、腰痛や足がしびれる。

 激痛で立てないなど重症化するケースも多く、突出したヘルニアを手術で取り除く方法もあるが、整形外科では、一九九六年から患者の身体的負担が軽いレーザー治療(PLDD)を実施している。

 針を背中から椎間板に刺し、ヘルニア直下にレーザーを照射。椎間板の中に空洞を作ることで神経の圧迫を取り除く仕組みだ。

 「症状などにより適応例は決められているが、手術は局所麻酔で一時間程度、入院も通常一日で済むため、患者の利点は多い」と自ら治療を手掛ける土井基之副院長。二〇〇七年十二月までに二百四十六例を実施し、八割に治療効果があったという。

 土井副院長は「これまでの治療はおおむね順調に推移している。高度な医療技術を持つ医師が行えば手術も安全で、今後も積極的に取り組みたい」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2008年05月06日 更新)

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