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岡山いのちの電話協会長になった堀井茂男 さん  相談者の心の支えに

堀井茂男さん

 昨年、全国の自殺者は十年連続で三万人を超え、県内では四百五十三人(県警調べ)に上った。「不況やリストラ、人間関係の希薄化などを反映し、生きるつらさを訴える相談が目立つ。話をじっくりと聞き、相談者の心の支えになれるよう努めたい」。穏やかな口調に強い思いがにじむ。

 一九八四年の設立時から精神科医として加わり、相談員の養成に尽力。当初の約八十人から約三百人にまで増えた。「相談員になってからも、より深刻な悩みに寄り添えるよう研さんが必要」と継続的な研修に力を入れる。

 相談は昼夜を問わず年間二万件前後に及んでおり、「電話を通して『あなたはかけがえのない一人』というメッセージを伝えたい」。

 趣味は美術館巡りとゴルフ。「奈良で仏像を見るのも和みますね」と笑う。慈圭病院長、県精神科病院協会長なども務める。さぬき市出身の六十一歳。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2008年08月15日 更新)

タグ: 精神疾患慈圭病院

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