文字 

第47回 川崎医大病院③ 関節リウマチ 守田吉孝・腎臓・リウマチ内科講師 生物学的製剤使い効果

生物学的製剤について話す守田講師

 「リウマチの薬物治療は生物学的製剤で大きく変わった。即効性があり早期投与で有効性が確認できる。四種類あり、患者さんとの相性、有効性を見て選択することが重要。痛みなどの症状が消え、検査異常もなくなる寛解が増えている」

 手足の関節の痛み、はれが出るリウマチは内科の薬物療法で始まり、骨破壊などへと進行すると整形外科の手術が必要になる。

 二〇〇三年、生物学的製剤導入で「有効性、寛解率が高くなった。特に五十歳以下の若い患者さんの寛解率が高く、寛解に導けば骨破壊は修復する可能性があることが分かってきた」。

 デメリットは細菌性肺炎など呼吸器感染症のリスクが2―3%あり、薬代が月額五万円ほどかかること。

 リウマチ治療は岡山大第三内科、川崎医大で十八年間に及び、この七年間の実績は千七百例。生物学的製剤の使用は二百例、使用率40%。「私の使用率は欧米並みだと自負しています。基本となる治療薬と高価な生物学的製剤との併用をうまく組み合わせると安く、有効に使える」と話す。

 日本リウマチ学会の専門医・指導医・評議員。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2009年03月23日 更新)

カテゴリー

ページトップへ

ページトップへ