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第49回 川崎医大病院④ 石川奈美保健師 井上雅子保健師 生活改善へやる気促す

生活改善を促す保健師

 まず保健師は問題点を把握する。人間ドック終了後の医師の説明に立ち会い、「血糖値が高い」といった医学的問題点を明らかにする。食事、飲酒、喫煙、運動など生活習慣を知る問診表では、どこに問題があるかも分かる。

 「指導面談の時にはすでに、問題点を把握している。改善に向けて本人がやる気になるようにし、食べ過ぎ、運動不足など、問題点の原因を一緒に見つけ、解決のための行動を促す」

 長年の習慣化された行動パターンを変えるように導くため、行動科学的技法を駆使することで、本人が実践へ一歩踏み出す。「ここが保健師の大きな仕事」

 次のポイントは、現実的で手の届く目標を設定する。家族ら協力者に働きかけもする。成果が出れば評価し励ます。「本人と信頼関係を築き、継続してきめ細かく支援し、目標達成へ導くようにする」

 管理栄養士、運動指導士らが具体的な指導をするケースもあり、「連携を深め、本人、家族らサポートする人たちを含め、支援する側に回る。私たちが一方的に指導を押し付けるのでなく、本人が主体的に取り組み、それを支援する」。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2009年04月06日 更新)

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