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岡山大、心臓移植可能に 学会委が認定 中四国初 15歳以上が対象

 臓器移植の関連学会でつくる移植関係学会合同委員会は5日、15歳以上の心臓移植手術を実施する施設として、岡山大など3施設を新たに認定した。同大は心臓移植では中四国初の実施施設となる。17日の改正臓器移植法施行後、15歳未満の心臓移植を行う施設としては大阪大など3施設を認めた。

 認定を受け、岡山大は米国など海外で移植技術を習得してきた心臓外科医や麻酔科医、院内コーディネーターら数十人で心臓移植チームを編成する。海外で小児、大人の移植経験を持つ佐野俊二教授を筆頭とする心臓血管外科が中心となる。

 同大は小児、大人の両方に申請したが、心臓移植に関連する学会の協議会は6月下旬、施設としての実施経験などから15歳未満については同合同委員会に推薦しなかった。佐野教授は「小児が認められなかったのは非常に残念だが、大人で経験を重ね再度申請したい」としている。

 岡山大は2002年にも申請したが、「治療室への出入り口が狭い」などの理由で見送られた。改正法で臓器提供者が増えるとの予測などから、心臓移植実施施設を増やすことになり、再び申請していた。

 同大には全国トップクラスの実績を持つ肺移植チームがあり、技術的に心肺同時移植は可能だが、合同委員会によると、実施にはあらためて申請が必要となる。

 その他の認定施設は小児が東京大、国立循環器病研究センター。15歳以上は既存6施設のほかに北海道大、埼玉医科大国際医療センター。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2010年07月06日 更新)

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