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漢方薬研究で連携 岡山大と中韓大 難治性感染症治療へ 13日協定

 岡山大は13日、中国・上海中医薬大、韓国・圓光大との3者でMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)など難治性感染症の漢方治療薬開発へ向けた協定を結ぶ。豊富な漢方資源を持つ中国、感染症研究が盛んな韓国の大学と連携し、研究を加速させる狙い。岡山大によると、創薬分野における日中韓の大学協定は初。

 岡山大には基礎研究から臨床試験に至る医薬品開発ノウハウがあり、3大学の強みを生かし、多くの抗菌薬が効かないMRSA、国内外で患者が増えているC型肝炎、マラリアなどの熱帯病向けの漢方薬づくりを目指す。研究で得られた特許は発見者に帰属するといった知的財産面のルールも明文化している。

 日中関係は沖縄県・尖閣諸島問題などで難しい時期にあるが、岡山大大学院医歯薬学総合研究科の金惠淑
キムヘスク
准教授が上海中医薬大と2005年から、圓光大とは00年から研究者レベルの交流を行っており、今回の協定にこぎつけた。金准教授は「優れた治療薬を開発し、感染症根絶に貢献したい」としている。

 締結式は13日に上海中医薬大で行われる。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2010年12月11日 更新)

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