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子どもたちのインフルエンザ 川崎医大川崎病院小児科・中野貴司教授 脱水症状に気をつけ 普段と様子違えば早めに受診

中野貴司・小児科教授

 子どもたちのインフルエンザの症状は、発熱、喉の痛み、咳(せき)などで普通の風邪に似ています。ただし、風邪よりも症状が強く、熱は高熱、体はだるくてグッタリ、食欲が無いなどの状態になることが多いです。水分を小まめに取らせて、脱水症状に気をつけることが大切です。

 熱性けいれんを起こすことがあります。発熱に伴って、四肢が硬くなったりガクガクしたり、意識を失います。お子さまのけいれんを目の当たりにすると驚かれる親御さんが多いですが、幸い熱性けいれんの多くは後遺症を残さず回復します。

 インフルエンザ脳症は、子どもに発症しやすい合併症で、生命や後遺症に関わることがあります。意識障害、けいれん、異常行動などが注意すべき症状です。近年はいろんな治療法が提唱されており、お子さまの様子が普段と違うと感じたら、医療機関を早めに受診しましょう。

 2009年に現れた新型ウイルス(AH1/2009)では、肺炎や呼吸不全の合併症が目立ちました。息が速い、呼吸しにくい、息切れがする、などがおうちでも気づくことのできる兆候です。

 抗インフルエンザ薬は、内服、吸入、点滴静注などいろんなタイプがあります。医師と相談の上、病状に合った治療をお勧めします。タミフルという薬剤について、飛び降りなど異常行動との因果関係が数年前に話題となりましたが、インフルエンザにかかっただけでも異常行動は起こります。お子さまは目の届くところで看病してあげてください。解熱剤は、アセトアミノフェンの使用が適切です。

 川崎医大 川崎病院(086―225―2111)
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2011年02月21日 更新)

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