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岡山大病院医療チーム 岩手で活動 「息の長い支援を」

陸前高田市の避難所で巡回診察の準備をする田中医師=岡山大病院提供

 東日本大震災の被災地で医療活動を行う岡山大病院(岡山市北区鹿田町)の医療班。岩手医科大付属病院(盛岡市)を中心に各地の大学病院とチームを編成し、岩手県内の医療機関の診療支援に当たっている。

 「避難所では肺炎につながりやすい上気道炎の患者が増え、高齢者の場合、命を落とすことも考えられる。息の長い支援が必要だ」。第2陣として派遣された田中礼一郎医師(救急医学)は力を込める。20、21日、津波による壊滅的な被害を受けた陸前高田市の避難所など2カ所で50人以上を診察した。

 岡山大病院は岩手県の要請を受け、16日に第1陣が出発。30日現在、第5陣まで計24人を派遣した。当初は沿岸部の避難所での巡回診療に重点を置いていたが、現在は建物が使えなくなった県立高田病院(陸前高田市)がコミュニティーセンターに設けた仮診療所などに常駐。疲弊した医師を助け、交代で外来支援に当たっている。

 岡山大病院の中心メンバーで自身も活動した氏家良人救急部長は「被災地では電話が通じず、効率的な活動ができないが、通信が改善すればスムーズになるだろう。刻々と変わる状況に合わせた支援が1カ月以上続けられるよう態勢を整えたい」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2011年03月30日 更新)

タグ: 岡山大学病院

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