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岡山市認知症センター 赤十字病院に開設 10月から 市が委託、精神科医療と連携

岡山市の認知症対策

 岡山市は10月1日、高齢者の認知症の診断に当たる「市認知症疾患医療センター」を開設する。岡山赤十字病院(同市北区青江)に委託し、同病院1階に設ける。市の高齢者相談窓口である地域包括支援センター(6カ所)と連携し、類似症状の多さなどから診断が難しいとされる認知症の的確な治療につなげる。同3日から業務を始める。

 市によると、高齢者の認知症に関する相談は地域包括支援センターに寄せられるが、同センターは介護分野の対応が中心で、精神科医療との連携は十分でなかった。認知症疾患医療センターによって医療側の受け入れ態勢を整える。

 同医療センターは約70平方メートル。スタッフは、認知症医療で5年以上の経験がある医師1人、精神保健福祉士2人、臨床心理士1人の計4人。精神保健福祉士が相談に応じ、必要に応じて医師が診断して院内やかかりつけ医による治療に引き継ぐ。岡山赤十字病院は精神科病床がないため、入院患者の受け入れは慈圭病院(南区浦安本町)が協力する。

 主に包括支援センターからの相談や患者の受け入れを想定しているが、家族や地域のかかりつけ医、高齢者以外などの相談も受ける。介護サービスが必要な場合は医療センターから包括支援センターにつなぐ。受け付けは平日の午前8時半〜午後4時半。専用電話(086―222―8843)も設ける。

 市内の介護保険事業の要介護認定者約3万2千人のうち、日常生活に支障を来す認知症症状があるのは約1万8300人に上る。同市保健管理課は「医療センターを通し、認知症に対する医療と介護の連携を深めたい」としている。

 認知症疾患医療センターは、国が都道府県と政令指定都市を対象に2008年度から設置を推進。1日現在で35道府県と8政令市が設けている。岡山県は本年度中の開設予定。岡山市と県は今年6月に認知症コールセンターを共同で設置している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2011年09月30日 更新)

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